How to start agriculture(農業の始め方)【HR/vol.12】

農業って食べ物を生み出す生活と労働の原型です。
でも農業を取り巻く歴史ってネガティブなものが多い。例えば大昔であれば「百姓とゴマ油は絞れば絞るほど出る」って言葉があって、お代官様に搾取されるイメージ。
国の対策としても二次・三次産業が伸びてきちゃったもんだから、農家を安心させようとして長らく続けてきた「コメは政府が買い取るよ」という食糧管理制度も1960年代あたりにはコメ余り状況になって、政府の累積赤字を増大させる結果に。今度は減反政策で生産量を調整されて・・・1994年の食糧管理法自主流通米が認められるまでがひとまずの区切り。震災でやや先延ばしになっているものの今はTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)の参加も検討されており、関税撤廃による食糧の貿易が自由化→国外の食糧がガスガス入ってくる→日本の農家が危ないという理屈でまたまた農家は危機にさらされています。※このあたりあまり知識が明るくないので認識が間違っていたらごめんなさい。

では皆さんに「日本に食べ物と海外の食べ物どっちがいい?」という質問を投げかけると51.5%の方が「外国産より高くても食料は生産コストを引き下げながらできるかぎり国内で作るほうが良い」って答えているんです。※2008年「食料・農業・農村の役割に関する世論調査」より

じゃあ、「made in japan」の農業を支えている方々の就業データはどうかというと2009年で191万人。そのうち65歳以上が6割。新規で始める方が10年で6〜8万人(うち40歳未満は1万5千人くらい)。しかも全体の53.4%が女性で占められているそうです。
急速な農業従事者の高齢化と関税撤廃。この二つのキーワードだけで「日本の農家終わったな」と思ってしまいますが、農林水産省を中心に新しい働き手の確保にも国は動き出しています。
例えば、「農の雇用事業」
農業生産法人への就職という手。農業生産法人が新しく農業を始める方を雇い入れた場合、国が資金援助をするようです。これで2009年は3600人が採択されたそうです。その他農協などで研修をうけて独立する方法や法人化しないまでも一般の大規模農家が同じように国から補助金を受け取り、研修生を受け入れたりもしているようです。残念ながら海外からの研修生のが多いようですが…。その他、個人農家が旅行会社と組んで農業インターンシップなんてのもあるみたいです。
でも、いろいろやっても農業就業者は増えてないみたいです。今後の農業・食料事業を考えると
日本は生産技術の開発や研究、その研修機関としての位置づけになるのが良いのでは?
と個人的には思います。
つらくてきつくては歴史の文脈的にも身体的にも体験してきたのだから、IT産業やバイオベンチャーなんかが組んで新しい農業のあり方なんかができればいいなぁと。そいうのなら乗りたい。

<参照サイト>
★「農の雇用事業」http://www.nca.or.jp/Be-farmer/nounokoyou/
★「農業生産法人とは?」http://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/soudan/s_houzin/01.html
★「農業法人名鑑」http://hojin.or.jp/standard/i_meikan.html
★「農業インターンシップhttp://www.nca.or.jp/Be-farmer/intern/whats/internship.php
★「ゲームと農業」http://joblabo.asahi.com/articles/-/946
★「クラウド農業」http://www.asahi.com/digital_sp/cloud/TKY201008200120.html